ウィル・トレントシリーズ読む順番は?
カリン・スローターさんの小説「三連の殺意」ウィル・トレントシリーズ読む順番まとめ。
①三連の殺意
②砕かれた少女
③ハンティング
④サイレント
⑤血のペナルティ
⑥Snatched
⑦罪人のカルマ
⑧Busted
⑨ブラック&ホワイト
⑩贖いのリミット
⑪破滅のループ
⑫スクリーム
現在12巻まで刊行されています。
最新刊は「スクリーム」。
2021年6月発売。
Snatched、Bustedの2冊は日本語翻訳版が出版されていません。
ウィル・トレントシリーズあらすじは?
①三連の殺意
売春婦が殺された。殴られ、切られ、散々に犯されたうえに、身の毛がよだつ行為で体を傷つけられていた。犯人は、被害者の舌を自分の歯でかみ切ったのだ。事件の担当となったアトランタ警察のマイケルのもとに、ジョージア州捜査局から特別捜査官のトレントが派遣された。まるで半分に切ったのをでたらめにくっつけたかのように曲がった上唇、耳から首の頸静脈に沿って伸びるギザギザの傷痕、やせた長身に三つぞろいのスーツ。奇妙な姿の男は、過去に起きた三つの事件の被害者も、舌をかみ切られていたと言い──。〈ウィル・トレント〉シリーズ・第一弾!
②砕かれた少女
高級住宅街の邸宅で、エマという少女の遺体が発見された。それも、彼女の母親であるアビゲイルによって。エマの遺体のかたわらにはナイフを持った少年の姿があり、アビゲイルを見るなり襲いかかってきた。必死に逃れようとした彼女は、抵抗の末、その少年を殺してしまう。事件現場に呼び出されたジョージア州捜査局特別捜査官のウィル・トレントは、被害者の父、ポールと面識があった。幼いころに暮らしていた養護施設で一緒だったのだ。ポールは遺体を見て、それはエマではないと断言する。では、その遺体は誰で、エマはいったいどこにいるのか──。
③ハンティング
田舎道にふらりと現れ、車に轢かれたという意識不明の女性がERに運び込まれた。
全裸の女性の体には拘束され、拷問されたような傷が無数に走り、奇怪なことに肋骨が1本もぎ取られていた。
ジョージア州捜査局特別捜査官ウィル・トレントは事故現場に急行。森の奥深くでおぞましい拷問部屋を見つける。
地中深くに掘られた不気味な穴の中は血に染まり、死臭に満ちていた――。
④サイレント
アメリカの静かな田舎町で、湖から女性の凄惨な死体が見つかった。
ナイフで刑事を刺し、逃走を図った若い男が直ちに逮捕され、犯行を自供する。
だが男は留置場で自殺。両手首にインクカートリッジを突き刺し、血塗れの壁には無実を訴えるメッセージが残されていた――。
地元警察の失態により緊急招集されたジョージア州捜査局特別捜査官ウィル・トレントは、男の自供に疑問を抱くが……。
⑤血のペナルティ
血の海と切断された薬指を残し、元刑事の女性が自宅から連れ去られた。
駆けつけた捜査官ウィルはすぐにある事件に思い当たる。
4年前、彼女の率いる麻薬捜査課の部下たちが汚職にまみれて刑務所送りになった。
彼女だけは無罪放免となったが、ウィルは証拠が握り潰されたことを疑っていた。
事件を洗い直すためウィルは服役中の元部下を訪ねる。ところが面会の直後、彼が獄中で殺害され――。
⑥Snatched(未訳)
⑦罪人のカルマ
女子大学生の失踪事件が発生。特別捜査官ウィルはなぜか捜査から外され、忌まわしい事実を知らされる。
40年以上前に凶悪な連続殺人事件を起こし、終身刑になった実の父親が仮釈放されているというのだ。
やがて発見された女性の遺体には見るも無惨な拷問の痕があり、それはウィルの父親の手口と酷似していた――。
1975年と現在、ふたつの事件が交錯するとき、戦慄の真実が浮かびあがる!
⑧Busted(未訳)
⑨ブラック&ホワイト
素性の知れない犯罪者ビッグ・ホワイティを炙り出すため潜入捜査中の特別捜査官ウィルは、警官の家を狙った強盗事件に出くわす。
犯人は警官夫婦の家に押し入るなり、最初から命を狙っていたかのように発砲した。夫は重体。刑事の妻は反撃のすえ強盗犯一人を殺害する。
襲われたのは、ウィルが取り調べたことのある曰くつきの女刑事だった――。さらに彼女と同じチームの警官が襲撃され……。
⑩贖いのリミット
建設現場で元警官の惨殺死体が発見された。
首にはドアノブの軸が突き刺さり、一面血の海だったが、
鑑識の結果、大量出血したのは被害者でなく現場から姿を消した女だと判明する。
特別捜査官ウィルは車の側に残された銃が別居中の妻アンジーのものと知り動揺する。
現場となった建物の所有者は揉み消されたレイプ事件の容疑者。
やがて事件の背後に恐るべき闇が浮かびあがり――シリーズ最高傑作!
⑪破滅のループ
ショッピングモールの駐車場で、疾病予防管理センターの疫学者が拉致された。行方不明のまま一カ月が過ぎたとき、アトランタ中心で爆破事件が発生。現場へ急行した捜査官ウィルと検死官サラは混乱の中、車の追突事故の救命にあたる。だがその車に乗っていたのは、逃走中の爆破犯たちとさらわれた疫学者だった。銃撃戦の末にサラも連れ去られ――。連鎖する凶悪事件、真の目的とは!?
⑫スクリーム
刑務所内の暴動中に起きた殺人事件の捜査にあたるウィルは、服役中の男から犯人を教える代わりに8年前の連続強姦殺人事件を再捜査するよう取引を持ちかけられる。
不正捜査によって男を逮捕したという人物は声望の高い前グラント郡警察署長、ウィルもよく知る人物だった。
時を置かず当時と同じ異様な手口で傷つけられた女性の遺体が発見され――。
過去と現在の因縁が衝突する、シリーズ最高傑作!
ウィル・トレントシリーズ読書感想
①三連の殺意
主人公のジョージア州捜査局の特別捜査官ウィル・トレントと女刑事アンジーは共に施設出身という過去があり、癒えることのない心の傷があります。
そんな二人が被害者の舌が噛み切られるという怪事件に挑むストーリー。
クライマックスは緊張感があり、一気読みしました。
いたたまれないのは20年間服役していたジョン・シェリー。
最後にこの物語の黒幕を追い詰める描写があって人生を取り戻すことはできたんだろうなとは推測できます。
ただ、失った時間は戻らないということが何より重苦しい気持ちにさせます。
事件そのもののグロテスクさが引っかかって読書は遅々として進みませんでしたが、登場人物の背景などが分かるにつれて興味深く読めるようになりました。
クライムサスペンスとして評価が高いのも納得です。