百舌シリーズについて
百舌シリーズは「MOZU」として映像化されています。
ドラマ版のシーズン1と2を見てから劇場版を見る流れがお薦め。
劇場版を見終わったら、スピンオフ作品の「大杉探偵事務所」を見てみるのもよいでしょう。
原作は逢坂剛さんの警察小説。
「百舌の叫ぶ夜」から物語が始まりますが、前日譚として「裏切りの日日」があります。
「裏切りの日日」の主人公は桂田刑事。本編との繋がりとしては津城警視の過去が描かれているのでMOZUの世界観をより深く知りたい方にお薦め。
百舌シリーズ原作小説読む順番(時系列)
ドラマ・劇場版「MOZU」シリーズの原作は逢坂剛さんの小説。
8巻目となる「百舌落とし」で完結。
2022年3月18日に文庫本が発売されました。
原作小説となる百舌シリーズの読む順番を時系列でまとめています。
①裏切りの日日
人質を楯に、身代金を奪った犯人は、厳重な包囲の中で、ビルの9階からエレベーターに乗り込んだが、1階についた時には消えていた! その頃、近くのマンションで、右翼の大物が何者かに射殺された。“2つの事件は関連するものなのか?”居合わせた警視庁公安刑事・桂田の暗い瞳が光った。彼は、2年前に妻子に逃げられ、それ以後、人が変わったといわれる。その凄腕に更に磨きがかかり……。
②百舌の叫ぶ夜
【第61回毎日芸術賞受賞作】能登半島の突端にある孤狼岬で発見された記憶喪失の男は、妹と名乗る女によって兄の新谷和彦であると確認された。東京新宿では過激派集団による爆弾事件が発生、倉木尚武警部の妻が巻きぞえとなり死亡。そして豊明興業のテロリストと思われる新谷を尾行していた明星美希部長刑事。錯綜した人間関係の中で巻き起こる男たちの宿命の対決。その背後に隠された恐るべき陰謀。迫真のサスペンス長編小説。
③幻の翼
かつて、能登の断崖に消えた“百舌”は復讐を誓い、北朝鮮の工作員として、日本に潜入した──。稜徳会病院で起きた大量殺人事件は、明確な理由もなく突然の捜査打ち切りが発表され、背後に政治的な陰謀がからんでいるのではと、取り沙汰されていた。捜査に当った倉木尚武警視は、大杉良太警部補、明星美希部長刑事などと共に闇に葬られようとする陰謀を執拗に追う。息もつかせぬサスペンス長編小説。
④砕かれた鍵
警察官が関連する事件が続発した。麻薬密売を内偵中の特捜隊の警部補とその同僚の巡査部長が射殺され、麻薬吸引者の元警察官に婦人警官が刺殺された。何か巨大な陰謀が警察内部で進んでいる模様である。警察庁特別監察官・倉木尚武が乗り出し、執念の捜査を開始する。そして“ペガサス”という名の謎の人物にゆき当たるが…。
⑤よみがえる百舌
元刑事が殺された。後頭部を千枚通しで一突き。伝説の暗殺者、百舌の手口だ。闇の彼方から百舌が帰還したのか? それとも、警察の汚濁に基づくあの事件を知っている者が始末されていくのか? いまわしい記憶に怯える女刑事・倉木美希の前に第二の殺人が起こる! 野に下った大杉良太も友のために立ちあがる。警察の腐敗を告発し、サスペンスの極限に挑む大ヒットシリーズの長編作品。
⑥鵟の巣(のすりの巣)
暴力団員が殺され、拳銃や麻薬が奪われる事件が相次いで起こった。巻き込まれた私立探偵・大杉良太は「ノスリのだんな」と呼ばれる犯人を追い始める。一方、特別監察官の倉木美希は、警察内で派手な異性関係の噂がある美人刑事を、要注意人物としてマークしていた。妖艶でしたたかな女――。彼女と暴力団の事件は意外な繋がりを見せ、巨大な陰謀が姿を現す……。
⑦墓標なき街
闇に葬られた殺し屋“百舌”事件。東都ヘラルド新聞社の残間の元に、事の真相を解明する原稿の依頼が舞い込む。警視となった倉木、探偵の大杉ら、当時を知る者への取材を始める残間。組織ぐるみで隠蔽された警察の不祥事を追ううちに、思いもよらない巨大な存在が浮かび上がり――。利権という名のパンドラの箱に手が掛けられたとき、現場に再び百舌の羽根が舞い落ちる。
⑧百舌落とし
物語はついに完結へ──。
ドラマ、映画でも大きな話題を呼んだMOZUシリーズ。36年の時をかけて書き継がれた作品がグランドフィナーレ!!新聞記者の残間が追った商社の違法武器輸出。過去の百舌事件との関わりから露わになったこの問題は、一時的な収束を見た。しかしそこへ新たな展開が。元民政党の議員、茂田井滋が両目のまぶたの上下を縫い合わされた状態で殺されたのだ。現役を退いた彼の殺害理由は何か。探偵となった元警視庁の大杉、彼の娘で現役警官のめぐみ、公共安全局にいる倉木美希はそれぞれ独自に捜査を始める──。
百舌の正体は何者か──。
千枚通しを使った殺害で世間を恐怖に陥れた殺し屋・百舌。史上最強の敵との死闘をその目で見届けよ!元議員殺害を皮切りに続く事件と、現場に残された百舌の羽根。捜査を進めるうちに浮かび上がってきたのは、軍事技術の極秘開発が疑われる、とある研究機関だった。その背後には政財界の大物たちの姿が見え隠れする。百舌事件と彼らの関係を明らかにしようとして、次々と凶弾に倒れる関係者たち──。果たして百舌の正体は。そして真の黒幕はいったい誰なのか。百舌シリーズ、ここに完結。
ドラマ・映画版MOZUシリーズの見る順番
映像化されているMOZUシリーズについては公開順に追っていくのがお薦め。
ドラマ版のシーズン1と2を見てから劇場版という流れになります。
①MOZU Season1〜百舌の叫ぶ夜〜 全10話(2014年)
②MOZU Season2〜幻の翼〜 全5話(2014年)
③ 劇場版 MOZU(2015年)
番外編:大杉探偵事務所 美しき標的編 ・砕かれた過去編 全2話(2015年)
百舌シリーズ原作小説の読書感想
④砕かれた鍵
今回は百舌は登場せずペガサスと呼ばれる男が登場。
倉木と美希は夫婦になったものの凄惨な事件に巻き込まれ、心休まる描写などほとんどありません。
私立探偵となった大杉の活躍などもありますが、本作は何といってもラストの描写がたまらないものがありました。