ほしおさなえ「活版印刷三日月堂」読む順番

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活版印刷三日月堂シリーズの読む順番は?

ほしおさなえさんの小説「活版印刷三日月堂」読む順番まとめ。

活版印刷三日月堂読む順番
①活版印刷三日月堂
②活版印刷三日月堂 海からの手紙
③活版印刷三日月堂 庭のアルバム
④活版印刷三日月堂 雲の日記帳
⑤活版印刷三日月堂 空色の冊子
⑥活版印刷三日月堂 小さな折り紙
以上、刊行順に読む順番を並べました。

活版印刷三日月堂シリーズのあらすじは?

①活版印刷三日月堂

活版印刷三日月堂 (ポプラ文庫) (日本語) 文庫 – 2016/6/3
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川越の街の片隅に佇む印刷所・三日月堂。店主が亡くなり、長らく空き家になっていた三日月堂だが、店主の孫娘・弓子が川越に帰ってきたことで営業を再開する。三日月堂が営むのは昔ながらの活版印刷。活字を拾い、依頼に応じて一枚一枚手作業で言葉を印刷する。そんな三日月堂には色んな悩みを抱えたお客が訪れ、活字と言葉の温かみによって心が解きほぐされていくのだが、弓子もどうやら事情を抱えているようで――。

②活版印刷三日月堂 海からの手紙

活版印刷三日月堂 海からの手紙: 海からの手紙 (ポプラ文庫) (日本語) 文庫 – 2017/2/3
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小さな活版印刷所「三日月堂」には、今日も悩みを抱えたお客がやってくる。物静かな店主・弓子が活字を拾い、丁寧に刷り上げるのは、誰かの忘れていた記憶や、言えなかった想い……。

③活版印刷三日月堂 庭のアルバム

活版印刷三日月堂 庭のアルバム (ポプラ文庫) (日本語) 文庫 – 2017/12/5
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小さな活版印刷所「三日月堂」には、今日も悩みを抱えたお客がやってくる。店主の弓子が活字を拾い刷り上げるのは、誰かの忘れていた記憶や、言えなかった想い。しかし三日月堂を続けていく中で、弓子自身も考えるところがあり…。転機を迎える

④活版印刷三日月堂 雲の日記帳

活版印刷三日月堂 雲の日記帳 (ポプラ文庫) (日本語) 文庫 – 2018/8/3
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小さな活版印刷所「三日月堂」。店主の弓子が活字を拾い刷り上げるのは、誰かの忘れていた記憶や、言えなかった言葉。仕事を続ける中で、店主の弓子が見つけた「自分の想い」と、「三日月堂の夢」とは――。

⑤活版印刷三日月堂 空色の冊子

活版印刷三日月堂 空色の冊子 (ポプラ文庫) (日本語) 文庫 – 2019/12/5
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小さな活版印刷所「三日月堂」。
店主の弓子が活字を拾い刷り上げるのは、誰かの忘れていた記憶や、言えなかった言葉――。
弓子が幼いころ、初めて活版印刷に触れた思い出。祖父が三日月堂を閉めるときの話……。
本編で描かれなかった、三日月堂の「過去」が詰まった番外編。

⑥活版印刷三日月堂 小さな折り紙

活版印刷三日月堂 小さな折り紙 (ポプラ文庫) (日本語) 文庫 – 2020/1/4
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小さな活版印刷所「三日月堂」。店主の弓子が活字を拾い刷り上げるのは、誰かの忘れていた記憶や、言えなかった言葉――。
三日月堂が軌道に乗り始めた一方で、金子は愛を育み、柚原は人生に悩み……。そして弓子達のその後とは? 三日月堂の「未来」が描かれる番外編。

活版印刷三日月堂シリーズの最新刊は?

最新刊は、「活版印刷三日月堂 小さな折り紙」。

現在6巻まで刊行されています。

本編は4巻目で完結しており、本編の過去・未来を描いた2冊「空色の冊子」「小さな折り紙」が刊行されています。

読書感想

②海からの手紙

続編とのつながりを考えると、豆本を作る「海からの手紙」、雑誌本を刷る「我らが西部劇」は重要な話になってきますね。

個人的には「あわゆきのころに」が一番印象的でした。

この話は自分の力ではどうしようもないことの最たるものではないかと思います。

広太くんが行動を起こしたことで彼自身だけでなく、ご両親の心につっかえていた想いも少し軽くなる・・・そういった良い連鎖がじんわりと感じられました。

どんな気持ちも想いもやり方次第で昇華することができる。

純粋な優しさに心が浄化される、そんなお話しでした。

③活版印刷三日月堂 庭のアルバム

四本立ての物語の中で弓子さんのお母さんの過去が語られる「カナコの歌」が一番印象的でした。

お母さんの大学時代の同級生でもあるバンドメンバーから明らかになる短歌製作の話やカナコさんの人柄。

13回忌の手紙を刷ったことで弓子さん自身が今までお客さんにしてきたことの重要さに気付き、本当にやりたいことは何なのかを掴み始める。

友人同士の悲しい擦れ違いの物語でもありましたが、今回の件を通じて同時者全員が少し前を向いて終わります。

薄っすらとしているけど生きることに希望を感じられる、そういった心地よさの余韻を読後に残してくれる物語でした。

④活版印刷三日月堂 雲の日記帳

水上さんが筆を折った原因については思い詰めすぎなんじゃないかな、気にすることないんじゃないかなと私なんかは思ってしまうのですが、本人がそう思うなら仕方ないことですよね。

繊細な感性を持っている人ならではの悩みには同情してしまいます。

弓子さんと水上さんの半分冗談で半分本気の約束には読んでいるこっちもややプレッシャーが掛かる感じがあって上手くいくのか少し心配でしたが最後は綺麗な形で締まります。

今までの物語が繋がって三日月堂が人でいっぱいになる描写が一番好きでした。

弓子さんが三日月堂を通じて出会った人との繋がりが少しずつ広がって新しい未来が開けてくる展開に勇気づけられました。

人の最後を一つのテーマに据える一方で残された人たちがどう生きていけばいいのかということが最後まで丁寧に描かれていました。

洗練された言葉選びや登場人物の想いへの描写に心が癒される作品。

時間を置いて読み直すときっと今とは違う感覚で受け止められて新しい発見があるような気がします。